キトゥンフィッシングとは?
ひとことで言うと
キトゥンフィッシング — キャットフィッシングのように別人をまるごと作り上げるのではなく、古い写真や加工した写真、切り上げた身長、実際の仕事より輝いて見える肩書きといった形で、自分を少しだけ良く見せてネットに差し出すことです。
小さな盛りであって、偽の身元ではない
この言葉は2017年にあるマッチングアプリが名づけ、そのまま定着しました。それまでの語彙が取りこぼしていたものに、名前がついたからです。キャットフィッシングは、まるごと作り上げられた別人のこと。キトゥンフィッシングはその子猫サイズの版です。相手は実在し、待ち合わせにも現れ、名乗ったとおりの人物です。ただ、自分に対して少し気前がよかっただけ。写真は三年と一回の散髪ぶん古い。身長はひとつ上の数字に切り上げてある。仕事は、調子のいい日の言い方で書いてある。
これは珍しい欠点ではありませんし、研究のほうも珍しいほど明快です。The Truth about Lying in Online Dating Profiles(Hancock, Toma & Ellison, CHI 2007)では、オンラインで出会いを探す八十人の身長と体重を実験室で測り、年齢を確認したうえで、プロフィールの記載と突き合わせました。三分の二近くは体重が二キロ以上ずれており、半数近くが身長を動かしていました。もっとも手が加えられていなかったのは年齢です。ただし身長の食い違いは、平均すると一センチに届きませんでした。とても多く、とても小さい。この組み合わせがこの言葉の指す内容のすべてで、これを醜聞のように扱うとたいてい的を外すのは、そのためです。
パターンの見分け方
- 写真がどれも良く映る角度で、新しいものも、普通の光で撮ったものもない。
- 全身写真や自然なスナップがなく、ポートレートと旅行の写真ばかり。
- プロフィールとメッセージと会話のあいだで、細部がわずかにずれていく。
- ビデオ通話や近いうちの対面を、はっきり断ることはないまま先延ばしにする。
どうすればいいか
多少は盛られていると考えて、それを判決にはしないでください。ほとんどの人は自分を少し上に寄せますし、先ほどの研究が示すのは、その修正はたいてい問題にならない程度に小さいということです。役に立つのは、遅くではなく早めに、ふつうの人の多い場所で会っておくこと。頭のなかの像が固まって、相手には応えようのない期待に変わってしまう前にです。短い初対面は、何週間ものやり取りで解けないことを二十分で片づけます。
見るべき線は正確さではなく、規模のほうです。柔らかく写した写真は見栄です。違う年齢、存在しない仕事、話から抜け落ちたパートナー。ここまで来るともうキトゥンフィッシングではありませんし、誠実な応じ方は交渉ではなく、その場を離れることです。そして、問いを裏返してみる価値もあります。プロフィールのうち磨ける部分は、その人と一緒にいて楽しいかどうかについて、いちばん語らない部分でもあるのです。
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